彼の心の中で何が起こっていたのか——

ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー

Fri.
“ファッション界の革命児”と呼ばれ次々とプランドを成功に導くなか事件は起きた。栄光と転落、贖罪、そしてメゾン・マルジェラでの電撃復帰までガリアーノ本人が、今、すべてを語るドキュメンタリー。

監督・プロデューサー:ケヴィン・マクドナルド(アカデミー賞®長編ドキュメンタリー映画賞受賞監督)

ジョン・ガリアーノ ケイト・モス シドニー・トレダノ ナオミ・キャンベル ペネロペ・クルス
シャーリーズ・セロン アナ・ウィンター エドワード・エニンフル

2023年/イギリス/英語・仏語/116分/カラー/ビスタ/原題:High & Low -John Galliano/
字幕翻訳:チオキ真理/ 提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ

@2023 KGB Films JG Ltd

監督・プロデューサー:ケヴィン・マクドナルド(アカデミー賞®長編ドキュメンタリー映画賞受賞監督)

ジョン・ガリアーノ ケイト・モス シドニー・トレダノ ナオミ・キャンベル ペネロペ・クルス
シャーリーズ・セロン アナ・ウィンター エドワード・エニンフル

2023年/イギリス/英語・仏語/116分/カラー/ビスタ/原題:High & Low -John Galliano/
字幕翻訳:チオキ真理/ 提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ

@2023 KGB Films JG Ltd

なぜ絶頂期に自ら華麗なるキャリアを捨てることになったのか——

  • 写真:ショーの様子
  • 写真:ショーの様子
  • 写真:インタビューをした人物(デヴィット・ハリソン/画家、ローズマリー・ハズバンド/姉、トリシア・ロナン/友人、ヘイミッシュ・ボウルズ/記者&編集者)
  • 写真:インタビューをした人物(アレクシス・ロシュ/ジョンのパートナー、アマンダ・ハーレック/スタイリスト&ミューズ、アンバー・ヴァレッタ/モデル、シドニー・トレダノ/元ディオールCEO)
  • 写真:ジョン・ガリアーノ近影
  • 写真:ジョン・ガリアーノ近影
  • 写真:ショーの様子
  • 写真:ショーの様子

人気モデル、俳優、
評論家、編集者らのインタビューや
デビューから各ブランド時代の
超豪華なファッション・ショーと、
その裏側の貴重なアーカイブ映像で魅せる。

アカデミー賞®を受賞した
ドキュメンタリーの名匠
ケヴィン・マクドナルド監督が
ジョン・ガリアーノ本人に迫る。

2011年、ショッキングなニュースが瞬く間に全世界へと流れた。クリスチャン・ディオールのデザイナーとして活躍していたジョン・ガリアーノが逮捕されたのだ。ジョン・ガリアーノは1995年ジバンシィ、1996年クリスチャン・ディオールと、世界的ブランドのデザイナーに次々と抜擢され、ファッション界の至宝と称えられた“ファッション界の革命児”。しかし、絶頂期だった2011年2月、反ユダヤ主義的暴言を吐く動画が拡散、その後有罪となり、ブランドから解雇され、文字通り“すべて”を失くした。

ガリアーノの世紀の転落を描くために、カメラはまずその眩しいほどのサクセスストーリーを追いかける。1984年、ロンドンのセントマーチンズ美術学校での革新的な卒業制作のショーが大評判となり、ガリアーノは一夜でロンドンファッション界の寵児となった。その後、LVMHの会長兼CEOにして“上流階級”の君主ベルナール・アルノーと契約を結び、夢への階段をのぼっていく。

事件から13年たった今、ガリアーノ本人がカメラの前に座り、「洗いざらい話す」と語る、ドキュメンタリー映画が完成した。『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』でアカデミー賞®長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したケヴィン・マクドナルド監督が、ジョン・ガリアーノの人間性にも鋭く踏み込む。そして、本作最大のミステリー「彼の暴言の背景には何があったのか?」に斬りこんでいく。年32回のショーを抱え、超人的な仕事量をこなしながら、相次ぐ大切な人の死、さらにアルコール依存症が加速、「ゆっくりと死に向かっていた」と自ら暴露する、その闇とは……。

映画は、大胆なスタイルで世界中を魅了していったガリアーノの栄光の道程を、デビューから各ブランド時代の超豪華なコレクションを収めた貴重なアーカイブ映像と共に振り返る。ひとつの映画のように演出される数々のステージの裏側を語るのは、トップモデルであるケイト・モスやナオミ・キャンベル、俳優のペネロペ・クルスやシャーリーズ・セロンなどの錚々たる面々と、「VOGUE」誌の伝説的な編集長アナ・ウィンターやアンドレ・レオン・タリーをはじめとした、著名なファッション編集者や評論家たち。さらに、ガリアーノを診断した精神科医、今も心の傷が癒えないという事件の被害者にもカメラを向ける。そこからは、現代の重大な問題の一つ、 “キャンセルカルチャー”も浮かび上がってくる。

現在のガリアーノは、2014年にメゾン・マルジェラへの電撃復帰を果たし、最新の「2024年春夏オートクチュール“アーティザナル”コレクション」の物語性のあるドラマティックなショーは、大きな話題を集め、今もなお健在の比類なき才能がみなぎっている。

いばらの道を歩き続けるガリアーノ。果たして、謎に満ちた人物の真実の姿とは……。美しさと醜さ、賢明さと愚かさ、愛と憎しみ、幸福と絶望──全編に人間存在の謎と魅力がつまった、今こそ観たいヒューマン・ドキュメンタリー。

写真:ジョン・ガリアーノの全盛期のポートレート
写真:ジョン・ガリアーノ近影
写真:ジョン・ガリアーノ近影
写真:インタビューの様子(ナオミ・キャンベル)
写真:インタビューの様子(ケイト・モス)
写真:インタビューの様子(アナ・ウィンター)

Message
from
the director

私はファッションに特別な興味はありませんが、ジョン・ガリアーノというキャラクターと、90年代後半から2010年代前半にかけての業界の変革における彼の役割に魅了されました。幸運にも、彼がLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に在籍していたころの膨大な資料の山にアクセスすることができ、ジョンの内気で気難しい態度が、年月を経て変化していくのを見るのは並大抵のことではありませんでした。音声を消してこのドキュメンタリーを観ても、ジョンの進化した表情から、彼が並外れた旅をしていることを理解できます。
私たちの社会は、贖罪という考えが常に進化し続けています。私は、社会的に許されないことをしたときに何が起こるのか、どうやって許しと贖罪を見つけるのか、というドキュメンタリーを作ることに興味があったのです。観客が劇場を出た後、疑問を持ち、議論してくれることを願っています。

写真:監督とジョン・ガリアーノ
写真:ケヴィン・マクドナルド

監督・プロデューサー

ケヴィン・マクドナルド

Kevin Macdonald

1967年10月28日イギリス・グラスゴー生まれ。1999年ミュンヘンオリンピック事件を扱った『ブラック・セプテンバー 五輪テロの真実』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞。2003年『運命を分けたザイル』では英国アカデミー賞最優秀英国映画賞を受賞、『ラスト・キング・オブ・スコットランド』(06/英国アカデミー賞英国作品賞受賞)、『LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語』(11)、『ボブ・マーリー/ルーツ・オブ・レジェンド』(12/英国アカデミー賞ノミネート)、『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』(18/カンヌ国際映画祭公式セレクション)、監督としての最新作『モーリタニアン 黒塗りの記録』は、2021年の最優秀作品賞を含む英国アカデミー賞5部門にノミネートされるなど、数々の賞に輝くドキュメンタリー作品を手掛けてきた。また、プロデューサーとして『Senna』、『The Rescue』、『Rebellion』など数多くのドキュメンタリーを手がける。

Profile

写真:ジョン・ガリアーノ近影

ジョン・ガリアーノ

John Galliano

1960年、イギリスの植民地、ジブラルタル生まれ。セントマーチンズ美術学校で学び、84年にモード科を首席で卒業。革新的な卒業制作「Les Incroyables “レ・アンクロワイヤーブル”」を発表し、一躍注目を集める。85年、ロンドンコレクションでデビュー、高い評価を得た。その後はあまりにも革新的過ぎて「売れない服」という烙印を押され苦戦したが、95年、ジバンシィが自身のブランドを引退。後任デザイナーとして、ガリアーノが大抜擢され、英国人デザイナーとしては初めてフランスのオートクチュールメゾンを率いた。続いて96年10月、ジャンフランコ・フェレの後を継いで、クリスチャン・ディオールのデザイナーに就任。ガリアーノの活躍もあり、ディオールのプレタポルテ部門の売上げは驚異的に伸びた。2011年2月、パリのカフェで隣に座ったカップルに対して反ユダヤ主義的発言をし、クリスチャン・ディオールおよび自身の名を冠したブランドを解雇される。現在は、2014年からメゾン・マルジェラのクリエイティブ・ディレクターを務めている。長年のパートナーであるアレクシス・ロッシュとパリで暮らしている。

Other cast

  • シドニー・トレダノ

    Sidney Toledano 元ディオールCEO

    1951年モロッコ生まれ。1994年にレザーグッズ部門のディレクターとしてクリスチャン・ディオール・クチュールに入社し、1996年には国際開発を担当。ガリアーノがクリスチャン・ディオール・クチュールのクリエイティブ・ディレクターを務めていた1998年、同ブランドの会長兼最高経営責任者に就任。2018年2月、LVMHファッション・グループの会長兼CEOに就任。

  • ケイト・モス

    Kate Moss モデル

    1974年イギリス・クロイドン生まれ。誰もが知るスーパーモデルの一人である。14歳のとき、ストーム・モデルズのオーナー、サラ・ドゥーカスに見いだされた。1992年、18歳でカルバン・クラインの顔となり、カルバン・クラインと契約した。最初のランウェイショーはジョン・ガリアーノのもとでデビューし、彼のキャリアを通じて親密な仕事関係と友情を築いてきた。2011年、ウエディングドレスのデザインをガリアーノが手掛けた。

  • ナオミ・キャンベル

    Naomi Campbell モデル

    1970年イギリス・ロンドン生まれ。誰もが知るスーパーモデルの一人である。15歳のときにフォード・モデルの社長にスカウトされ、エリート・モデル・マネジメントと契約。デビュー以来、数多くのデザイナーたちに愛され、モード界を席巻した。1988年18歳のときに黒人モデルとしてパリ版「VOGUE」の表紙を初めて飾った。その異次元のスーパーボディで現在も現役としてランウェイでも活躍している。女優や歌手としても活動のほか、ブラックアフリカに対する慈善事業も数多く行っている。

  • ペネロペ・クルス

    Penélope Cruz 俳優

    1974年スペイン・マドリード生まれ。1992年、『ハモンハモン』で映画デビューを果たす。『美しき虜』(98)でスペイン映画芸術科学アカデミーによるゴヤ賞にて初の主演女優賞を受賞。続いてペドロ・アルモドバル監督の『オール・アバウト・マイ・マザー』(98)に出演、国内外で高く評価されたこの作品をきっかけにハリウッドへ進出。『それでも恋するバルセロナ』(09)でアカデミー賞助演女優賞を受賞し一躍人気女優となる。近年の主な出演作に、『オリエント急行殺人事件』(17)、『誰もがそれを知っている』(18)、『ペイン・アンド・グローリー』(19)、『コンペティション』(21)、『355』(22)、『フェラーリ』(24)など。実生活では、ハビエル・バルデムと結婚し、長年の友人であるガリアーノ本人がウエディングドレスをデザインした。2児の母。

  • アナ・ウィンター

    Anna Wintour ヴォーグ編集長

    1949年、イギリス・ロンドン出身。1970年に「Harpe's & Queen」でキャリアをスタート。その後ニューヨークに渡り、「Harper's BAZAAR」のファッション・エディターに昇格。1983年に、アメリカ版「VOGUE」のクリエイティブ・ディレクターに抜擢され、さらに1986年にイギリス版「VOGUE」編集長に就任、変革をもたらし成功を収める。その後、1988年からアメリカ版「VOGUE」の編集長に就任し、常にトレンドを生み出し確固たる地位を築いている。現在は編集長およびコンデナストのチーフ・コンテンツ・オフィサー兼グローバル・エディトリアル・ディレクターを務めている。ボブスタイルとサングラスがトレードマークで、最先端のファッションを身にまとい、自らファッションアイコンとなっている。2008年には、長年ファッション界の貢献が評価され、大英帝国勲章を授与されている。

Review

最も感動的な栄枯盛衰と
贖罪のドキュメンタリー。

INDIEWIRE

ファッション業界の熾烈な悪徳を
深く掘り下げた素晴らしい作品。

SCREEN DAILY

触発的かつ本心から
あるがままに描いたドキュメンタリー。

THE NYC MOVIE GURU

デザイナー、ジョン・ガリアーノの
壮絶な栄枯盛衰。

THE GUARDIAN

ガリアーノへの率直なインタビューをもとに
構成されたこの映画は、
ファッションに興味のある人はもちろん、
キャンセルカルチャーを理解したい人にとっても必見。

BBC

ファッション業界とその先に対する
鋭い切り口と洞察が満載だ。

THE LADY

ジョン・ガリアーノの転落劇を捉えた衝撃作。

THE TIMES

ファッション業界で最も欠点だらけの天才に
冷徹な視線を投げかける。

THE DAILY TELEGRAPH